千代田ご近所かわらばん

社会福祉法人千代田区社会福祉協議会

神田公園地区

気になるあの場所に行ってみました♪

(2021/07/29)

神田公園地区の皆様、こんにちは!

もう今年もあっという間に7月ですね。

すっきりとしない天気が続き、こんな時は気持ちも

塞ぎがちになってしまいますね…。

こんな時こそ、少しご近所の周りを散歩してみると

新しい発見があるかもしれません♪

 

さて、今回こちらのブログでご紹介するのは

神田錦町にある「ソーシャルグッドロースターズ 千代田」さんです!

普段の業務の中で、自転車で区内を移動するのですが、

ビルの2階に看板が出ていて、通るたびに気になっていた場所です。

 

一見おしゃれなカフェのように見えますが、

こちらは、千代田区と協同で設立された就労継続支援B型の事業所です。

※就労継続支援B型とは

一般の企業・事業所に雇用されることが困難な就労経験のある障がいある方に対し、

生産活動の機会の提供など就労に必要な知識や能力の向上のための訓練を行う事業所のこと。

 

この日お伺いした際も、カウンター内でコーヒーの袋詰めや接客をする方、

テーブルに座って豆の選別作業(ハンドソーティング)をする方、

焙煎機を使いコーヒー豆を焙煎する方など様々。

皆さんの特性や個別のキャリアプランに合わせた仕事を行っています。

ここに通われるスタッフも最初はコーヒーの知識などもなく初心者の方が多いとのこと。

それでも、作業を通じて少しずつコーヒーの知識や経験を積んでいくと、

気づけばコーヒーのスペシャリストになれるのです!

 

特に、豆の選別を行うハンドソーディングは、

大量の豆の中から、不揃いの豆やカビが生えてしまった欠点豆を

人の手で取り除くというとても細かい作業です。

ハンドソーディングを行うことで、安全性を確保し、コーヒーの美味しさを

最大限に引き出すことができるのです。

この作業に、じっくりと時間と手間をかけることができるのは、福祉施設ならでは。

ソーシャルグッドロースターズの価値につながっています。

使用しているコーヒー豆の仕入れも、社会貢献のひとつとしていて

支援を必要とする生産者から購入したものを使用しています。

コーヒーを飲むことで、気軽に社会へ貢献できるのも魅力的ですね。

建物の中に入ると、「こんにちは!」と元気な声が響きます。

コーヒーの香ばしい香りでいっぱい!

コーヒースタンドとしても営業しているので、

本格的な淹れたてのコーヒーを楽しむこともできます。

 

実際にコーヒーを注文してみました。

カウンターでは、この事業所に通うスタッフさんが接客をしてくれます。

コーヒーを注文すると、一杯一杯丁寧にハンドドリップ。

一つ一つの作業につい見入ってしまいました。


施設内は作業する場所のため、テラス席へ。

現在は緊急事態宣言に伴い、感染症対策として、テイクアウトのみ利用可能となっています。

テラスは緑があり、とても開放的。木製のベンチもとてもおしゃれです!

普段通っている錦町の街を高いところから見ることができ、とても新鮮な眺めです。

新型コロナウィルスの感染拡大の影響についてお伺いしました。

「2回目の緊急事態宣言が出た際は、休まずに通常通り開けていましたが、

コーヒーの販売はテイクアウトのみの営業にしていました。

以前より通所される方は減ったものの、在宅での仕事に切り替えた方もいます。

現在は、テラス席の利用を再開しています。」

コロナ禍で様々な変化がありましたが、

変わらずに、仕事のできる場所があるのは大切なことですね。

 

コロナ禍で、始めた新しい取り組みも教えていただきました。

「オンラインストアでのキャンペーンで、アメリカの病院へ寄付の一環として、

コーヒーを送ったり、マスクを買い付けて必要な場所へ寄付をする

キャンペーンを始めたところ、売り上げがアップしました。

お客さんの中にあった、社会のために何かしたいという気持ちを

実現できたと感じました。」

とても素敵な取り組みですね!

社協にもマスクのご寄付をいただきました。ありがとうございました。

 

ここからは、地域との関わりについて聞いてみました。

事業所のある神田公園地区の印象はいかがですか?

「オフィス街なので、平日はお仕事の合間にいらっしゃる方が多いです。

ここのコーヒーのファンになってくださった、常連さんもいます。

スタッフが真摯にコーヒーに向き合う姿を見て、信頼が生まれていると感じます。」

確かに、神田公園地区は会社やお店が多い場所。

サラリーマンやOLさんだけでなく、地域の皆さんにも

ぜひ利用していただきたいです。

いただいたコーヒーも、コクがあってすっきりしていました。

この味にファンがつくのも納得です。

他にも、地域とのつながりについても聞きました。

「株式会社ほぼ日の事務所が神田錦町に移転してきた際に、

出張バリスタとして呼んでいただきました。」

コロナの前は、当会で行っている高齢者向けの居場所「はあとサロン」で、

出張でコーヒーのお話やハンドソーディングの体験等をしていただいたことがあり、

参加された方からは大変好評でした。

コロナが落ち着いたら、またぜひ社協ともイベントなどしていただきたいです!

 

最後に、今後取り組みたいことや展望を伺いました。

「B型の就労継続支援事業所として、更に自立をサポートできるようにしたいです。

スタッフそれぞれの個別支援計画を作成し、

個々人に合わせた技術のステップアップをしていけるような仕組み作りや、

それに見合う工賃を支払えるようにしていきたいと考えています。」

得意なこと・やりたいことを伸ばして、社会とつながっていく取り組み、とても素敵です。

 

高齢者や子育て世帯、中高生の皆さんとの関わりは多くあるのですが、

障がいのある方との交流は、まだまだ少ないなと感じていました。

「みんなが参加し、支えあうまちづくり」を目指す社協として、

こうして繋がりをもつことができ、とても嬉しく感じました。

この出会いをきっかけに、色々な場面で協力していきたいです!

 

お忙しい中、取材のご協力ありがとうございました!

 

神田公園地区担当

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