社会福祉法人 千代田区社会福祉協議会

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ちよだ成年後見センターBLOG

成年後見 ワンポイントアドバイス 第5号 発行

2014/5/6

ちよだ成年後見センターより、

「成年後見 ワンポイントアドバイス 第5号」が発行になりました。

5月2日より、随時郵送、配布を致しております。

成年後見に係る講座や後見人レベルアップのためのコツなどを

毎回ご紹介しています。

今回は障害者権利条約の批准を受けて、“ 障がい者の成年後見制度 ”

スポットを当ててみました。是非、ご一読ください。

 

※画像をクリックすると大きくなります。

 

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◎成年後見トピックス

障がいのある人に、本当の意味での差別のない社会って?

~『障害者の権利に関する条約』の批准~

 

平成25年12月、障がい者への差別をなくし社会参加を促す

「障害者の権利に関する条約」の批准が国会で承認されました。

この批准までの約7年間、国では障がい者に関する制度・政策が

広く議論され各法の制定・改正につながりましたが、その中には

成年後見制度に関する議論も含まれています。

 

現状の成年後見制度では、本人の判断能力によって

「後見」「保佐」「補助」の3つの申立て類型に分かれています。

「保佐」「補助」だと、「自分には判断できないのでお願いしたいこと」

を本人が選べるようになっていますが、

「後見」では包括的な代理権が後見人に与えられることになります。

 

今回の権利条約批准をうけ、

本来の制度趣旨および「本人に決められること・できること」

を改めて見直し、制度利用は必要最小限にしよう(安易に「後見」

類型での申立てをしない!)という動きになっています。

 

障がい者の権利について、世の中の関心はまだまだ高くありません。

障がいの状態、生活場所(地域・施設など)、仕事や社会参加の形も

それぞれです。

ですが、たとえば「誰とどこで暮らすか」「なにをして過ごすか」

「これが好き・嫌い」など、少しの手助けや配慮をすれば自分で

決められるのにもかかわらず、なにかしらの制限を受けて叶えられて

いない人がたくさんいます。

 

世の中全体のことを考えるのはなかなか難しいですが、身近なところ、

たとえば知り合いやご近所さんで障がいのある方がいれば、その方が

自分の希望する生活をしているか、社会生活の中でどんなことを

「障害」と感じているか考えてみると、自分なりの寄り添い方が

見つかるかもしれませんね。

 

 

◎成年後見「きほんのき」

制度を利用することになったら ~申立ての準備~

 

①親族関係図 

本人の親族の名前・生年月日を、わかる範囲で記入してください。

申立人の枠がない場合(甥姪など)、余白部分に書き加えると本人との

関係がわかるのでよいでしょう。

亡くなった方には×をつけます。

 

②申立書

③申立事情説明書

④親族の同意書

②~④は記入例に沿って記載します。

★「本人の親族について」「本人の経歴・病歴」などはわかる範囲で
大丈夫です。
★親族(本人の相続人にあたる方々)がこの申立てについて知っている

か(賛成・反対含む)については、連絡が取れる親族には極力事前に

伝えておくことをお勧めしています。うち、「同意書」を書いてもらえ

る方がいれば、もらっておくと手続きがより速く進みます。

 

⑤代理行為目録 ※「保佐」「補助」の場合

申立て類型が「保佐」「補助」の場合、本人が申立てに同意している

ことを想定しているため、本人と一緒に「代理でやってほしい」項目を

選んでチェックを入れてください。(家裁の面談の際、本人に再確認を

しますので、必要な項目を慎重に選ぶようにしてください)

 

⑥同意行為目録 ※「補助」の場合

「代理」ではなく補助人の「同意」があれば生活上の手続きが自分で

できる方については、「どんなことに同意してほしいか」項目を選んで

チェックを入れてください。

 

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