成年後見 ワンポイントアドバイス 第5号 発行
ちよだ成年後見センターより、
「成年後見 ワンポイントアドバイス 第5号」が発行になりました。
5月2日より、随時郵送、配布を致しております。
成年後見に係る講座や後見人レベルアップのためのコツなどを
毎回ご紹介しています。
今回は障害者権利条約の批准を受けて、“ 障がい者の成年後見制度 ”
にスポットを当ててみました。是非、ご一読ください。
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◎成年後見トピックス
障がいのある人に、本当の意味での差別のない社会って?
~『障害者の権利に関する条約』の批准~
平成25年12月、障がい者への差別をなくし社会参加を促す
「障害者の権利に関する条約」の批准が国会で承認されました。
この批准までの約7年間、国では障がい者に関する制度・政策が
広く議論され各法の制定・改正につながりましたが、その中には
成年後見制度に関する議論も含まれています。
現状の成年後見制度では、本人の判断能力によって
「後見」「保佐」「補助」の3つの申立て類型に分かれています。
「保佐」「補助」だと、「自分には判断できないのでお願いしたいこと」
を本人が選べるようになっていますが、
「後見」では包括的な代理権が後見人に与えられることになります。
今回の権利条約批准をうけ、
本来の制度趣旨および「本人に決められること・できること」
を改めて見直し、制度利用は必要最小限にしよう(安易に「後見」
類型での申立てをしない!)という動きになっています。
障がい者の権利について、世の中の関心はまだまだ高くありません。
障がいの状態、生活場所(地域・施設など)、仕事や社会参加の形も
それぞれです。
ですが、たとえば「誰とどこで暮らすか」「なにをして過ごすか」
「これが好き・嫌い」など、少しの手助けや配慮をすれば自分で
決められるのにもかかわらず、なにかしらの制限を受けて叶えられて
いない人がたくさんいます。
世の中全体のことを考えるのはなかなか難しいですが、身近なところ、
たとえば知り合いやご近所さんで障がいのある方がいれば、その方が
自分の希望する生活をしているか、社会生活の中でどんなことを
「障害」と感じているか考えてみると、自分なりの寄り添い方が
見つかるかもしれませんね。
◎成年後見「きほんのき」
制度を利用することになったら ~申立ての準備~
①親族関係図
本人の親族の名前・生年月日を、わかる範囲で記入してください。
申立人の枠がない場合(甥姪など)、余白部分に書き加えると本人との
関係がわかるのでよいでしょう。
亡くなった方には×をつけます。
②申立書
③申立事情説明書
④親族の同意書
②~④は記入例に沿って記載します。
か(賛成・反対含む)については、連絡が取れる親族には極力事前に
伝えておくことをお勧めしています。うち、「同意書」を書いてもらえ
る方がいれば、もらっておくと手続きがより速く進みます。
⑤代理行為目録 ※「保佐」「補助」の場合
申立て類型が「保佐」「補助」の場合、本人が申立てに同意している
ことを想定しているため、本人と一緒に「代理でやってほしい」項目を
選んでチェックを入れてください。(家裁の面談の際、本人に再確認を
しますので、必要な項目を慎重に選ぶようにしてください)
⑥同意行為目録 ※「補助」の場合
「代理」ではなく補助人の「同意」があれば生活上の手続きが自分で
できる方については、「どんなことに同意してほしいか」項目を選んで
チェックを入れてください。
社会福祉法人 千代田区社会福祉協議会 ちよだ成年後見センター
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